高田です。こんにちは。昨年からスタートしました、木曽の霊峰、御嶽山(標高3067m)の環境再生プロジェクトの一環として、木曽有数の観光名所、木曽馬の里、開田高原にて、Ws&講座を行います。
以下、告知文をシェアします。
第三回 楽しく学ぶ土中環境! (ontakesaisei.com)
【日 時】4月29日(祝・木)10:30~17:00(受付10:15~)
〔送迎バス有 9:40発 木曽福島駅 ⇄ 八幡神社 案内料往復1,000円〕
【講 師】高田 宏臣
【場 所】 八幡神社 〒397-0302 長野県木曽郡木曽町開田高原西野2240
【参加費】
一般 4,500円
木曽郡内の方:2,000円
学生:1,000円
小学生以下:無料 (保険代込)
【昼 食】 地元のこだわりのパン屋さん ベジ弁当屋さんのタコライス(1,000円)も出店 持参も可
【持物・服装】
スコップ(移植ゴテ)・剪定鋏・剣スコ・手ノコ ・グローブ・長靴・動きやすい格好
【懇親会】 29日18:30~ 会費:飲み放題5,000円 ノンアルコール3,000円
場所は、開田高原西野川源流域を古来守り続けてきた八幡神社になります。ここには古来、木曽川に注ぐ西野川の源流部にあたり、ご神域の社叢には今も清らかな水が湧きだします。いのちの源である源泉を守るのが、本来の社寺の役目でありますが、この開田高原八幡神社の霊気に身を置くと、こうした地の大切さを的確に把握していた先人の慧眼に打たれます。
本来、神社に求められるものは、土地環境の要を守る役目があり、それはすなわち風水(空気と水の循環)の要と言うべき地。そこは地形的にも地質的にも守られるべき特徴が必ずあります。
また、そこは多くは豊かな湧水や地下水を伴い、それが集落のみならず、高山や平地の独立峰においては特に、はるか下流域の平野においても、山岳に浸透した水を起点とする大地の涵養が実感され、それが御嶽山においては中部地域を中心として広域に及ぶ御嶽信仰にもつながっていったのでした。
かつてはふもとの鳥居から先、神域全体、一山がそのまま神域とみなされ、その杜を世代を超えて守ろうとした先人の想いが、今もなお神域の湧水を引いた手水鉢の一滴に込められているようです。
時代は変わり、水は水道管を通して空気のようにいつでも必要な個所に流れてくるようになって久しく、豊かな土地環境が育む水のありがたさが忘れられ、人にとって不要な水は安易に排水され捨てられてしまう時代となりました。
「水を捨てる時代」それはまた、様々な現代の問題の根幹のように感じられます。上流域に住む人は自分の使った水をきちんと大地にお返しし、その水は生きとし生けるすべてを養い、大地を涵養し、そして土中で磨かれた水はまた下流域の暮らしを支えてきたのです。
水は、人間にとっての資源ではなく、すべてのいのちの源であって、水が大地に循環して初めて土地は豊かに息づくもの、それを忘れた結果が、今の自然環境の荒廃、水害土砂災害の連鎖と言った形で我々の生活の根底を揺るがしつつあります。
開田高原八幡神社の神域の再生作業を通して、大切なことを多くの人に肌身で体感していただきたく、地元方々の甚大な熱意により、このたびのWS開催に至りました。
早春の輝くばかりの季節です。多くの方のご参加、心よりお待ち申し上げます。
高田宏臣