筑波山講演会&フィールドワーク参加者さまレポート

2019年1月27日「筑波山南麓の土砂災害を考える」イベント
Citron et citron・来島由美さまレポート

先日筑波山南麓で開催しました講演会とフィールドワークにご参加くださいましたみなさま、まことにありがとうございます。
参加者さまのおひとりであるCitron et citron・来島由美さんが、ご自身のFBでイベントについてご感想を投稿してくださいました。来島さまのご許可をいただき、私たちのBLOGページでシェアさせていただきます。来島さまありがとうございます。

また、今回の開催にあたりまして、土地所有者のみなさま、六所地区のみなさま、そして筑波山の水脈を守る会事務局の茅根さんに多大なるご協力を賜りました。ありがとうございます。改めて御礼申し上げます。

以下、来島さんの投稿と写真、ムーヴィーをご紹介いたします。

All photos & movies by Yumi Kijima.


泣きそうだ。
今日まで生きてきてよかったと思えるくらい。

なぜなら…… というのをちゃんと伝えられるくらいがんばろう。今まで自分が経験してきたこと、お仕事もすべて私の場合は山と森のなかにあった。

……山と森の中に「こたえ」があった。

西日本豪雨での被害や北海道の地震での土砂崩れをみて、いまさら何ができるのかって、投げやりな気持ちと無力さで情けなかった。次の世代に残せないかもしれないと悲しかった。一生懸命そこで農作業する人々の困難を少しは知っているだけに。

小さな力で地下の空気や水の通り道を作ってあげるだけ。
なんとスコップと小さなノコギリだけでもできるんです!
莫大な経費や重機を入れて、自然に負担をかけてやるより、ずっと小さなエネルギーでできちゃう。そして最短で改善する。1000年の安全のために!
みるみる良くなる森の回復力をこれからも関わって見届けたいと思います。
技術の力で自然を固めてしまうと、空気や水の動きを遮断し、いつかどこかで出口を探し吹き出す。災害の形が違ってきていることなどもわかりました。

今日は六所皇大神宮に入らせていただき、山主さんから昔の災害のことなど貴重なお話も。最後のほうで高田さんがおっしゃった、実証することも大事だけど、なんだかわからないけどここは守らなきゃならない、という昔からの言い伝えみたいなものも大切に捉えるべきではないか、というのが響きました。
何世代も受け継がれたことは、自然と折り合いをつけた暮らし方のエッセンスなのでしょう…… ご先祖さまの愛が溢れた智慧……
よい経験をさせていただきました。

水脈と菌糸。
山の呼吸を促す。
山と森の健康のために。
イノシシがなぜそこを掘るの?
シカはなぜ荒らすの?
なぜ竹藪になるの?
なぜ祠がそこにあるの?

水の出ずる処、命の源。社寺の入口の手水は、本来社寺神域の湧き水。
社寺は本来水の湧く場所。環境の要を守るために配された。

–筑波山の水脈を守る会にて。